転職の際の各企業の面接時の求人印象は?

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Photo by: Matthew Henry @Burst

この度、ITベンダーのベンチャー会社から1000人規模の事業会社に転職しました。その際に、結構多くの企業と面談して、いろいろとお話をうかがうことができました。その面接の際の印象をまとめてみたいと思います。基本的にIT関係のディレクターなので、それと同じ職種で探していました。

本題の前に、転職や企業と手軽につながれるツールが最近は多く、企業側はしっかりと採用窓口として機能させないと有能な人材獲得の機会損失になる一方で、手軽にできてしまうがために冷やかし程度の応募者も相手にしなくてはいけないので、これは大変な時代になったなと思うところです。

  • ビズリーチ
  • キャリアトレック(母体はビズリーチと同様)
  • Wantedly
  • Green
  • 転職エージェント

あたりを利用していました。転職エージェントを使うのはメリット、デメリットありますが、どうすれば転職の確度を上げることができるか悩んでいるなら相談してよいと思います。少なくとも私はそうでした。ただし、本記事でも出てくるようなデメリットがあるので、うまく付き合うのがよいかと思います。

ざっと各企業、挙げていきます。
※2017年春ごろの内容です

博報堂アイ・スタジオ

志望動機など全くといってよいほど準備せず。その場でありのままを話せばなんとかなると思っていたのはこの頃でした。結果、何もメリットを伝えることができず、そのままお見送り。

博報堂グループなので、仕事の内容や安定感は感じるものの、若干の長時間労働臭も感じる。面接も祝日での実施だったので、実際はどうなのでしょうか。オフィスは大きなビルのフロアまるまるという感じで、典型的な大手企業グループ。一次は人事の方との面接で、現場の方とは会っていないのですが、おそらく良い意味でも悪い意味でもスマートに仕事をする方がマッチする印象。

一応、何をやっている会社かを補足すると、広告などの案件についてデジタル的な側面を補足する仕事が多い。一番は「ネットで年賀状」(だったかな・・・)で、その他キャンペーンサイトで企画を出したり、制作したりという感じ。

電通デジタル

こちらも志望動機を準備せず。面接と筆記試験(高校レベルくらいの数、英、現代文といった内容)を実施。仮にご縁があって入社したとして、どのような仕事をしたいのか、具体的な内容を提示できなかったことが致命傷となり、お見送り。

電通グループの長時間労働が話題となっていた時期のため、就業時間についてはそこまで長く働かせないよ、みたいな内容が散見された。が、面接の担当者(現場担当者)からはかなりの仕事量をこなしている感を感じ取れた。ここも典型的な大手企業グループという印象。電通グループなので、ちょっと変わった人が採用されそうな雰囲気。現場担当者との面接だったが、とてもクセがありそうだった。

2016年7月に設立されたデジタル マーケティング専門会社で、平たく言うと広告業界と言えば電通でしたがWEBやアプリが拡大するにつれ、そちらの比重が大きくなってきた。一方でサイバーエージェントなどのWEB広告会社の台頭があり、それに対抗するための会社らしい。

IMJ

ここから転職エージェントと相談して、面接の戦略を検討して臨む。結果、面接では自分を雇うメリットとその場での和やかな会話を実現することができた。が、経験したディレクションの規模が小さく、またあとひと押しが足りずにアンマッチ。勘ですが、同時に他の有能な方も面接していて、そちらを採用したように思う。

ここも大手。オフィス雰囲気はかなり良い。現場の担当者と人事とが同席する面接スタイルで、部署をまたいでの連携もとれている印象。担当者も良い方で、大手によくある「嫌な人」の感じはせず。ただし、受注元からの無理難題に四苦八苦している印象(というか、そんな話をした)。「そういうの困っちゃいますよねー」って、その場では盛り上がったものの、その課題に対してソリューションを提示できなかったことも敗因のひとつだと思った。

LINE

面接前に課題あり。現状のサービスについての改善提案などですが、その課題をパスしての面接だったので、期待が膨らむ。が、課題についてのディスカッションや自分を採用するメリットをうまく伝えることができず、お見送り。

独特だったのは、次の選考に進む際にはあなたの身元を第三者機関が調べる、という内容だった。オフィスはヒカリエの超いいところ。雰囲気は日本と韓国のハイブリットな印象を感じた。現場担当者はスマートそうな方と不器用ながらも自分の考えを素直に伝える方の二人で、そのような人がマッチする印象チームで話をしながら進める際に、他の人からの指摘は多く入ると思うが、自分の考えを根拠立てて理路整然と説明できるか、そのようなことは苦ではないか、ということを執拗に確認された。

デジタルガレージ

エージェント経由での面接。相手は3人。金融系のサービスの関係者で、ディレクター職が手薄のための求人。が、話をしても志望動機がなど噛み合わず。話を続けていると、転職エージェントが送った職務経歴書が別の会社用に調整したものであることが判明マジかよ。その後、事情を説明しても「お気の毒に」という雰囲気は変わらず、そのまま終了。

現場の担当者(数部署)が5人くらい来てびっくり。面接の同席人数最多だった。割りとクセのある方々の印象で「ベンチャーと比べると金融系は保守的でスピードも遅いけど大丈夫?」という感じだった。そのあたりを踏まえると、一定の地位を築いた有名な会社なので、安定しているのだろうなという印象を受けた。

ビズリーチ

転職サービスの提供元から転職オファーが来るというおもしろい状況だったので、応募。実際、超成長中の会社なのでプロダクトを管理する人が足りておらずの求人。一次面接は営業(人事)の方、二次面接は現場担当の方、三次面接は管理職の方、という流れ。現場担当の方は非常に優秀な雰囲気で、熱い思いを語られていたのが印象的だった。7割相手が喋っていたように思う。そういった思いで仕事ができる仲間を募集中という感じで、非常に好意的だった。

一方、三次面接はこれまでの仕事で何をやってきたのか、何を生み出してきたのかということを話すと同時に、なぜ転職に思い至ったのかという転職の動機についても執拗に質問される。ここで気付いたのが「あ、落とされたな」ということ。転職サービスを提供しているので、自社の採用プロセス自体が自社サービス改善のヒントになるよう仕組みが作られていて、自社への志望者はそのサンプルとしても利用できる。転職のきっかけや欲しいサービスなどをヒアリングすることでサービスに反映するような形。私はそのサンプル側に回ったのだなと感じ取れた。頭のよいやり方だと思った。

オフィスの雰囲気は、超活気のあるスタートアップの印象。フリースペースに人がわんさかいて、その話し声でがやがやしすぎて受付の電話が聞こえないくらい。定期的にピザパーティなども行っていて、部活のような雰囲気もあった。ワークライフバランスを考えずにバリバリ熱い仕事をしたい人はとてもよい環境なのではと思った。

sansan

名刺管理の会社。ですが最近伸びてきており、求人も多く出回っているため、Wantedlyで「話を聞いてみたい」で応募。壁が真っ黒の部屋で、間接照明で照らされた部屋でどぎまぎする。現場の二人が面接で、いろいろとお話をいただく。デザイナーとPMとエンジニアがひとつのチームとなって仕事を進めるとのこと。話をうかがっても、自分がジョインして仕事をするイメージがお互いに見つからず、お流れ。

仕事はエンジニアの裁量が大きく、納期なども自主的に決めてよいそう。ただし、一度決めた納期に対して正当な理由なく遅延することは許されないとのこと。なかなか厳しく、体育会系ではあるが、できる人にとっては天国じゃなかろうかと思った。

一番印象的だったのは「我々がやっていることは、価値があるか、社会に意味があるかわからない。けど、あると信じて証明していく段階」ということ。経営層が現場レベルに素直に話をして、その内容が浸透していて好感的だった。が、自分の仕事が社会にどんな意味があるかは確信して仕事をしたいし、社外の方に伝えるようにできる状態でいたいと思った。

D2C

「radico」の運営会社。ラジオについていろいろお話をいただく。ですが、やはりラジオについてのサービス改善を行うことについて、双方イメージがつかずに終了。印象的だったのは、ラジオについての価値観だった。ジオはテレビなどと違って、何かをしながら楽しめるもので、それ故に人生をより効率よく、豊かにできるとおっしゃっていて、得心した。

ラジオのアプリって、新しいことをやっているようでやっておらず、ラジオを受信機をスマホに置き換えただけなので、スマホである意味を活かして機能提案などを行えればと思っていたが、ステークホルダーが多く、一筋縄では進んでいかない印象を持った。

freee

ここも有名になってきており、求人も多く出回っているため、Wantedlyで「話を聞いてみたい」で応募。現場の方が一人、30分だけ時間をいただいてラフにお話をする。本当にラフなイケイケの方で「こんなことをやってますねー」が口癖。こちらとしてはあまり打ち解けられず、温度差を埋められず。また、こちらの業務を伝えても、あまりピンとこない様子。受託とは全然違う自社プロダクトのグロースの世界なので無理はないかも。最後に私の話の改善点をいただき、そのまま終了。

ここもスタートアップ、ピザパーティな会社。元Googleの方が役員とのことで、その文化が強い印象。特に、デザイナー職が不在であったり、エンジニアドリブンで進んでいくといったことは非常にGoogle的。ここもスマートな方々の印象で、自分でぐいぐい仕事を進める人でないと厳しいかもと感じた。

マネーフォワード

こちらもWantedlyで「話を聞いてみたい」。to B向けのクラウドサービスとto Cの家計簿サービスとがあり、双方の現場の方とラフにお話をする。家計簿の方に興味があってお話をうかがうと、多くのデータが取れていて、そこからさまざまな家計に関する提案ができて、より賢く家計を付けられる、ということをおっしゃっていた。銀行口座の連携に不安があると伝えたところ、それは問題なく、またその不安を取り除いていくことが課題であるとも。穏やかな形で盛り上がりもしたが、ディレクターのポジションと求人内容とが合致せず、お祈り。

成長中の若く勢いのある会社という印象。一方で、お話した方はがつがつした感じではなく、あくまで普通に自然体で接していただいて、好感が持てた。まだ若い会社なので、チームのメンバーによって文化が結構違うように感じた。

スマートニュース

こちらもWantedlyで「話を聞いてみたい」。週末のけっこう遅い時間でも対応していただけた。オフィスは流石に人がいない雰囲気だった。日本とアメリカに拠点があり、それぞれにエンジニア、運営がいて事業が成り立っている。デザイナーはおらず、エンジニアドリブンでいろいろ進んでいくそう。そのため、ディレクターとして力を発揮する場所が見当たらずお見送り。

数十人くらいの規模らしく、いけいけのサービスなので、もっと人数がいてもいいのにと思った。 NEWSのスタンダードになりたい、例えば地震があった時にまずNHKをみたりするが、そこでまずスマートニュースを見るようになって欲しい、とおっしゃっていたのが印象的だった。

JINS

Wantedlyで「話を聞いてみたい」で応募。R&Dに興味があって、全然関係の無いメガネ業界の話を聞く。畑違いの業界であるため、ご担当者もあまり乗り気でない様子(人事に頼まれての面談?)結局、業界の溝は埋まらず、盛り上がりの無いままお見送り。

オフィスはすごくきれいで風通しのよさそうな雰囲気。当たり前だけど、みんなメガネかけている。メガネが好きなことをアピールできればマッチしそうに思った。

フォーデジット

キャリアトレックのスカウトにて。IT系のPMの人手が足りないということで、お話をうかがう。UXデザインの仕事が多いらしく、うかがうととてもおもしろい。未来を作るような新しいサービスに関することでとても魅力的だった。私自身の進路として、現場より事業所で働きたかったためお見送り。

面談当時は渋谷の奥の方にあったのですが、近々移転されるということできれいなオフィスになっていると思います。フォーデジットデザインの方ですが、サイトもきれいなので見てみるとよいと思う(グリットデザイン思考でやや古くなってしまいましたが)

CHINTAI

キャリアトレックの募集に応募。事業拡大のための人員追加とのことだが、あまり面接にやる気を感じられず。私が面接をするに足らないと判断されたのであればそれまでですが、であれば面接を切り上げればよいと思う。と、感じるくらいに担当の印象は悪かった。仕事も楽しくなさそう。

CHINTAIはエイブルのバックボーンがあり、事業としては安定しているので良いと思ったのですが、逆に目指す方向も無く来た仕事を淡々とこなすだけの仕事のように感じた(印象なので実際には違うかも)。SUUMOやHOME’Sに大きく遅れをとっているように見える一方、それをどうにかしようという話も出なかったし、そんな姿勢も見られなかったので、おそらく当たっているのではないかと思う。

グッドパッチ

いけいけのデザイン会社。キャリアトレックの募集に応募。人事、現場担当、社長面接と進めたが、最後に盛り上げられずお見送り。思うに、デザインについてもう少し深く、熱く話せていればよかったと思う。

オフィスの雰囲気はアメリカ西海岸でなかなかいい感じだが、想像よりこじんまりとしていた。手がけるサービスの質は高く、さらには帰宅時間も早いと聞いていたので、かなり切れるスマートな人たちなのかと思ったら、意外と普通な印象。(帰宅時間が早いのは、やや”盛って”話されているとのこと)
普通っぽく見える一方で高いアウトプットを出す秘密を知りたいと思った。

 

最後に

転職はお見合いと同じで、やはり数をこなすことでどこかしらの出会いがあるなぁという印象です。ご縁があったのは上記のいすれの会社様でも無いですが、ちょうど欲しい人材と応募の巡り合わせでした。たまたま自身のやってきたことが活かせる募集があったところに応募したためにできたことで、能力うんぬんではなくご縁の側面が強いなぁと感じています。ですので、決まった時はその場で両者とも合意が取れて、なんとなく「あっ、決まったな」と感じ取れました。それと同じくらい、ダメな時も分かります。

また転職サイトなどを利用して転職を行うのもよいのですが、それ以上に良い条件があればお誘いを受けられる環境や関係を築いておくことがより大切だなぁと感じました。いわゆるリファラル採用で、無理して転職を進めるというより、自身のキャリアパスを進めた結果、より実現できる会社や知人からお声がかかるという方が、自然でマッチしやすいと思います。

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