中小ベンチャーから大企業へ移ったメリット、デメリットとは?

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Photo by: Sarah Pflug @Burst

私の実体験として、40人弱の中小ベンチャーから1000人規模の事業を持っている大企業へ移った際のメリット、デメリットを残しておきたいと思います。

これから転職を考えている方への参考になれば幸いですし、何より転職したての自分の気持ちを残しておければと思います。

メリット

・勤務時間が安定している
・基盤がしっかりしていて、一定の成果が出しやすい
・有名であれば、営業など仕事がしやすい
・休みがとりやすい
・福利厚生が厚い
・シャドウワークしやすい
・やりたいことをやりやすい(ただし、自分の裁量が許す範囲で)
・冒険しやすい(収益に余裕があれば)
・自転車操業になりにくい
・社内のさまざまな職種の人と仕事ができる

デメリット

・やりがいが少ない(場合もある)
・ひとつの目標に向かって団結しにくい(場合もある)
・決まった仕事が多く、さまざまな経験を得にくいことが多い
・意思決定にサービスのためのこと以外の要因が増える
・転職後は自分の居場所がない。これまでの社内でのポジションがほぼ無くなる
・承認などの動きが遅い
・仕事の関係者が増えて、配慮することが多くなる
・根付いた企業文化を変えづらい
・尖ったサービスがやりづらい

・お役所仕事になりやすい

以外かもしれませんが、前職より自分のやりたいことができています。おそらく、前職は自分の役割が確立されすぎていて自由度が無かったためなのかなぁ、という印象です。日々のルーティーンや、目の前の課題に忙殺されていたというか。今は、自分の役割を確立していっている最中なので、自分がやりたいこと、すべきことができていると思います。
Photo by: Matthew Henry @Burst

Photo by: Matthew Henry @Burst

転職を決めた私の理由

いろいろとメリット、デメリットがありますが、私が転職を決めた理由は下の3つです。7年ほどおりましたので、それなりに活躍をして、それなりの立場ではあったと思うのですが、それを上回るメリットがあると考えました。

スキルアップ

スキルアップについては、ベンチャーの方がしやすいんじゃないの、という声もあるかと思います。しかし、これは一概には言えません。
私がいたベンチャーでは、確かに0から経験を積むにはよい場所でした。やることは山ほどあるし、慢性的に人手不足なので手を上げれば何でもできる状況がありました。
一方で、ある程度スキルが身に付いてくると、それ以上のスキルアップは自身の勉強が鍵になってきます。優秀な人材を定期的にキャリア採用するような環境であれば、そのスキルが社内に好影響を与えてスキルアップすることはあると思いますが、ベンチャーとしてかけ上がっていく段階では、採用に力を割くのも難しい(少なくとも私のいた会社はそうでした)。結果、新しいスキルを学ぶことがが無いままに通常業務で忙殺されるということが多々あるのだと思います。
私自身も日々業務を回すことで手一杯で、帰宅は深夜か終電、土日は容赦なく飛んでくるメールの対応と家族サービスで、他に何かをする余裕はありませんでした。そのため、新たなスキルを学習する余裕もなく、まずいと思いつつ半年、一年と過ぎていきました。Web,ITの業界は移り変わりが早い一方で、何も進歩がない(というわけでは無かったのですが、少なくとも新しい知識の獲得やスキルアップは少ない)状況に危機感を感じ、転職を決めました。
これが一番大きな理由です。
(注)
経験を積むにはよい場所でしたが、放置されがちなので助けてもらえないということも多々起こります。私は入社後半年でいきなりPMをやらされて、やり方がわからないから確認しながら進めていましたが、時間がかかるため毎日終電を逃し朝帰りで睡眠もままならない日々がありました。その経験がスキルにつながったし、タフにもなったと言えば美談ですが……

プライベート

次はプライベートの充実です。上のスキルアップにも共通するところはあるのですが、とにかくプライベートの時間が少なく、平日はほぼ無いような状況でした。一方で私自身はちょうど子供が生まれたタイミングで、家庭の時間を増やしたいと思っておりました。子育てを行う妻へのサポートも必要で、終電で帰る日々が続いたときには家庭が崩壊しかけていました。いやマジです。
業務調整をして早く帰るようにしていたのですが、何か問題が起これば水泡に。これはどうにもできず、会社を変える判断をしました。
当たり前ですが、人数は少ないよりも多い方がリスク分散をしやすいので業務は安定しています。ベンチャーって個人が2倍、3倍頑張って足りない資本や労働力をカバーしがちなので、そういうことが好きな人はよいと思います。

会社の文化

会社へ文化で受け入れられない部分は、程度の差はあれど誰もが持っているものと思います。私が前職で受け入れられなかったのは「怒る文化」です。
メールや口頭での罵倒は当たり前で、上司が部下に対してやるのであればまだ分かるのですが、伝染して同僚同士で厳しい口調で詰めるといったことが見られ、それが苦痛でした。少なくともパフォーマンスには悪影響だろうと思っていまして、それを裏付けるように、叱られている人を見るだけでパフォーマンスが下がるといったデータがあったように思います。

本人たちは指導と思っているようなのですが、同じ事を伝えるのに怒りを露にする必要があるのか疑問でした。伝え方次第で効果は高まるはずなのに、自分の感情を優先しているようにしか見えない、それが私が受け入れられない文化でした。感情に身を任せて制御できないなんていうのは子供なのではないかな、と私は思います。

これらが合わさって、転職を決意しました。
Photo by: Matthew Henry @Burst

Photo by: Matthew Henry @Burst

転職してどうだったか

先にあげた、スキルアップ、プライベートの充実、会社の文化への割りきれなさ、というところでは、ほぼ理想通りとなっています。

毎日家族と顔を会わせ、ともに食事もとることがどれだけ幸せなことか、あらためて確認することができましたし、職場でも良好な人間関係で罵倒など無く平和な日々を過ごしております。

一方で、また新しい職場ならでは、大企業ならではの問題にも直面しています。適切な意思決定を下すことが難しい、ということがあります。例えば、成果(売り上げ)があがっていない部署があり、その是正のために新たなサービスを考えたとき、なかなかそのアイデアを実行に移せないということが多々あります。結果、少しずつ悪化することは目に見えているにも関わらず現状維持するしかできないということが起こります。入社したての人が何を言っても信頼性が低いというのはわかりますが、血が流れ続ける傷口を処置しないのは組織として欠陥があるように思います。

そんな「意思決定できない」一方で「謎の意思決定」ということも起こります。理由がわからないし、裏付けも無いけれどその方向に進む、といった類の意思決定です。
例えば「キュレーション」が流行っているからサービスにマガジン機能を付けるとか、インバウンドが流行っているから外国人対応する、といった方針転換が多々あります。ある程度の見込みがあればよいのですが、どうもそういうことではなく、なんとなく決めているようです。おそらくですが、上司など承認をとる人に対して説明しやすい、わかりやすい企画に流れる傾向にあるようです。
そのようなことがわかってきて、どこの会社でも理想郷は用意されておらず、自分でその環境を作るか、自分が変わるかしなければいけないとあらためて実感しています。
まずは自分の居場所を会社内に作ること、それが転職後の一番の課題でありますので、何でもよいので「○○の人」というポジションを確立するとこが喫緊の課題として対処するべきことと思います。
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